6月30日の太田市議会最終日の本会議では、東毛民主商工会が提出した「ホルムズ海峡封鎖等の影響による中小業者の緊急事態の打開を求める請願」が日本共産党以外の議員によって不採択とされました。
しかし6月議会では、私も含めて複数の議員が追加の物価高対策を求めて質問を行っています。
そして私以外にも、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃に伴うホルムズ海峡封鎖がもたらした原油価格の高騰やナフサ不足、資材の不足や高騰への対策を求めて質問を行った議員もいます。
この請願に反対討論を行った高野博善議員は、物価高による中小業者の大変さは理解できるとしたものの、今はまず業者ではなく市民個人への物価高対策を優先すべきと反対の理由を述べました。
そしてこの請願を審査した市議会・都市産業委員会でも、久保田俊議員が不採択とすべき理由として高野議員と同じ内容の発言をしています。
しかし物価高対策は、個人と中小業者で優先順位に序列をつけるものではありません。物価高対策を追加・充実することが、中小業者で働く市民や家族の暮らしを守ることになるのは言うまでもありません。どう考えてもこの請願は採択して当然のものです。
賛成討論
私が行った賛成討論(要旨)は次の通りです。
本請願は、請願文書表にあるように、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を発端にしたホルムズ海峡封鎖による影響が急速に広がっていることを受けてのもので、市や国への有効な物価高対策を求めるものです。
中小業者からは、「塗装用シンナーが80%値上がりした」「値上がりにとどまらず、必要な原料・資材が手に入らない」、「売り上げが前月比で半減」など中小業者の悲痛な声が上がっています。
請願者である東毛民主商工会が加盟する全国組織である全国商工団体連合会が、今年3月27日から4月20日まで、続いて4月21日~5月7日までと二度にわたって実施した緊急アンケートでは、ホルムズ危機による影響について、「影響がある」、「今後ありそう」を合わせると9割以上。しかも「影響がある」、「今後ありそう」と回答した業者は、3月27日〜4月20日より、4月21日~5月7日の2度目のアンケートで増加しています。
調査からは、円安による物価高の影響に加え、イラン情勢の不透明さから事業に必要な仕入れ・資材の調達そのものが困難に直面している実態が浮き彫りになっています。
ホルムズ海峡の封鎖等は中小企業・小規模事業者にとっても、燃油・資材の高騰だけでなく、供給不足を招いていることが、多くの中小業者を倒産・廃業に追い込んだかつてのオイルショックやコロナ禍とは異質で深刻な影響を及ぼす緊急事態となっています。
そしてアンケートの回答では、求められる必要な支援策は直接給付、例えば機械のリース代、家賃・借地料の補助、税の納付猶予•減免を求める回答が圧倒的多数。国の責任ではあるが、市が国任せというわけにいかないのは言うまでもなく、こうした業者の声に応えることが求められます。
アメリカとイスラエルによるイラン攻撃・イラン戦闘終結の合意がされたのは前向きな変化で歓迎するが、同時に、国連憲章と国際法に基づき問題の最終解決につながるかどうかが問われています。しかしそうは言っても、アメリカもイスラエルはこれまで停戦合意の後に攻撃を行った事実があります。そしてアメリカは覚書を交わした後、先日はイランを攻撃しています。タンカーがホルムズ海峡を航行できるようになっても、日本に着くまで20日以上はかかります。楽観できない状況であり、戦闘が終結しても直ちに物価高が解消されるわけではないことも念頭に置かなければなりません。
オイルの次の入荷予定が立たないという自動車・バイク販売店・用品店の声もあります。ガソリンエンジン用オイルもですが、ディーゼルエンジン用オイルはすでに店頭になく、入荷予定が立たないという業者もあります。塗料や内装に使うクロスなど必要な資材の調達のめどが立たない、調達できてもその価格がこの数カ月で2倍近く跳ね上がったという業者の声もあります。
一方、物価高による原材料の高騰を売り上げ単価、下請単価、小売単価に転嫁しきれないという業者の声もあります。最賃引き上げは重要ですが、物価高騰の影響もあり、賃上げが経営を圧迫しているという業者の声もあります。直接給付・補助の実施、賃上げ支援の再開、税の納付猶予•減免などが、中小業者の経営支援になることは言うまでもありません。
しかしこの請願を不採択とした6月25日の都市産業委員会では、委員の質問に産業ミライ推進課長が、「ただちに事業停止や廃業となるなど具体的な声は承知してない」と答弁しました。これでは、すでに200社を訪ね、今後も継続するとされる企業訪問は何のためだったのか、いったい何のために企業訪問を行ったのか、行うのかが鋭く問われれることになります。そして私は、市の産業ミライ推進課が聞き取っていない中小業者の切実な声を受けて、本請願の紹介議員となっていることも申し述べるものです。
個人の経営努力だけでは困難を打開できない事態に直面している多くの中小企業・小規模事業者は、不安を募らせながらも、資金繰りや雇用を維持する方策を必死で模索しています。
中小企業・小規模事業者の経営や地域経済を守るため、緊急事態の打開のためには、本請願は採択して当然のものであることを強調して賛成討論を終わります。
関連記事






