芸術文化振興のため芸術学校の充実を

●太田市9月議会・中継のページ 芸術学校の充実 太田市議会の映像が見られます。

目次

今後に期待できる答弁も

 この間の議会質問では、何を求めても市が芸術学校の事業運営を委託している市文化スポーツ振興財団の理事会の決定として、期待できる答弁はありませんでした。

 しかし今回は、2024年度に芸術学校から切り離された大人の付属団体だった、おおた混声合唱団、おおた管弦楽団「リジョイス」、おおたウィンドオーケストラと市との共催事業の検討など一定の前進が期待できる答弁もありました。

一般質問 2026年9月議会④
一般質問 2026年9月議会

 またやはり2024年度から縮小されたコールエンジェルの団友制度も、制度化して適切に運用するよう指示したいという答弁がありました。

 質問と答弁の概要は次の通りです。

子ども・保護者・講師の声を聞く仕組みを

水野

数年前まであった「声を聞く」仕組み

 4月に芸術学校の職員体制が大きく変わり、進む方向がこれまでと変わっていることから期待して質問します。今後は事務職員だけで方針決定せず、生徒や保護者、講師や専門家の声を校長や部長が直接聞くことが必要。今年度は現場の声も聞いているようですが、具体的にどのような意見を聞き、それをどう事業に反映したのか、行政職員が決めて現場に伝えるだけでは芸術文化振興にはなりません。

 学校のPTAのように、芸術学校が教育現場である以上、子ども、保護者、講師、専門家の意見を継続的に聞き、それを事業に反映するのは必然であり、数年前までは行っていた事実があります。市長はどうお考えでしょうか。

市長

講師会へ参加 アンケートで把握

 保護者会は各科団体の実情に応じて任意に設置されていますが、芸術学校から保護者会設立を求めたり、活動を強制したりするものではありません。子どもや保護者、講師の声を聞く仕組みとしては、講師会議へ参加し、生徒、保護者のアンケートを通じて把握するように務めています。

【解説】専門家も交えて一緒に考える仕組みが重要

 2024年度以降は、芸術学校の一部の事務職員だけで事業や制度の改変や廃止などを決めていただけに、一定の前進とは言えます。しかし講師会議への事務職員の〝参加〟やアンケートだけでは、子どもや保護者、講師の声を〝双方向で〟聞いているとは言えません。今の芸術学校に求められるのは、子どもや保護者、講師の声を聞きながら、高度な専門的なスキル・知見を持つ専門家も交えて事業や制度をどうしていくのかを一緒に考える仕組みです。

基礎力の向上とは

水野

難しいことを避ける「基礎力向上」では本末転倒

 「芸術学校は子どもたちの基礎力向上につながる事業であるべき」と市長は3月議会答弁。しかし、芸術学校では開学当初から、日本唯一の自治体による「おおた芸術学校」として、単なる個人の技術習得ではなく、小中学校では学べないオーケストラや合唱など、仲間と音楽をつくる力を育てるのが役割と講師や専門家は評価してきました。生徒は「演奏したい曲」、「憧れの音楽」という目標で努力し、実現のために基礎力を身につけてきました。

 基礎練習だけを繰り返し、難しいことを避ける「基礎力向上」は本末転倒であり「漂流」で、あってはならないことです。芸術学校の「基礎力」とは何を指し、何のために身につけさせるのかを伺います。

市長

基礎となる技術や知識を身につけること

 芸術学校の「基礎力」は、芸術活動の基礎となる技術や知識を身につけることと理解しています。その基礎を確実に習得した上で、技術の向上とか発表会とかの実践に繋げていくことが、芸術学校の役割です。

基礎力向上と今後の教育方針

水野

基礎力と教育方針 子どもたちや保護者に十分説明を

 基礎的な指導によって基礎的な技術を身につけ、コンサートや発表会で子どもたちが成長していくと市長は言われたが、その「子どもたちの基礎力向上に繋がる事業」という方向は、ベテラン講師や専門家から、役割を狭く捉えすぎていると指摘されています。

 芸術学校は専門家からの教えを、経済的な理由から音楽や演劇を学ぶ機会を得にくい子どもたちも含めて学習の場を提供し、特に個人では経験しにくいオーケストラや合唱、演劇などを、仲間と共につくる力を育てることに大きな目的、理念、意味があったとされています。もちろん基礎力は重要。しかし、子どもたちは「この曲を弾きたい」、「こんな音楽を演奏したい」という目標があるからこそ努力し、そのために必要な基礎力を身につけるとされます。これらを保護者や講師から、子どもたちからも聞いています。

 子どもたちの希望を叶えるため、カリキュラムを組み努力させ、その努力に対して賞賛を送るのが芸術教育。危険なのは、その曲を演奏する技量もないのに「生徒からのリクエストでこの曲を演奏させた」という、教育者の責任放棄のような勘違いが起こることです。

「基礎力向上」とは
  難しいことに挑戦する力を育てることか
  難しいことをさせず、簡単なことができればよいという意味か

 「基礎力向上」とは、難しいことに挑戦する力を育てるための基礎なのか。それとも難しいことをさせず、簡単なことができれば良いという意味なのか。

 後者なら、それは「基礎力向上」ではなく、芸術教育そのものの後退になってしまうとされています。芸術学校における「基礎力」は何を指し、何のために身につけさせるものなのか。

 専門家によると、音楽における基礎力は、リズム、音感、読譜、身体の使い方、音色、聴く力、表現力など、複数の能力から成るもので、短期間で完成するものでも、単純な指標で測れるものでもないとされます。「基礎力向上」を教育方針とするなら、何を基礎力と定義し、どのように育成し、どう評価するのかを具体的に示す必要があるともされます。

 今年度からコールエンジェルを県合唱コンクールに参加させないなど、教育方針を大きく変更していますが、その目的や指導内容、期待する成果について、子どもたちや保護者に十分説明する必要があります。「基礎力向上」という抽象的な言葉だけで教育方針を説明することが十分なのか。「基礎力向上」の考えを聞きたい。

市長

技術を身につけるだけでなく
  仲間と一緒に活動し豊かな感性や情緒などを育むこと

 基礎力向上については、単に技術を身につけるだけではなく、仲間と一緒に活動する中で豊かな感性や情緒などを育むことも、この学校の重要な役割だと認識しています。音楽や演劇等の分野において、基礎となる技術や知識を身につけさせながら、本物の芸術や専門性の高い指導に触れられる機会を提供し、それぞれの個性を尊重しながら、持てる才能を伸ばすことが重要であると考えています。

講師定年制は撤回を

水野

基礎力向上に逆行

 講師定年制が、昨年度に実施されている。65歳以上になった講師は委嘱しない制度で3月議会でも質問しました。市長は当時の部長らからのレクチャーどおりに答弁しましたが、理事会で承認されたからという理由でした。

 しかし基礎力向上に重点をおくなら、長年の経験と指導力を持つ講師の力を生かすことが重要です。特に芸術分野はベテランと呼ばれる年代が活躍しているのも事実。指導に専念できるスキルを持つ力は、それなりの年齢になった人に多いとされます。

 今年度は65歳以上の講師定年制を導入したものの、後任が見つからず、定年とした2人に引き続き講師を依頼しています。こんなことになりながら、なぜ講師定年制を強行したのか、制度として矛盾しているし、経験豊かな講師を失うことは、基礎力向上に逆行。講師定年制を導入した根拠は何か。講師定年制は撤回すべきです。

市長

状況を見極めながら効果や課題を検証

 講師定年制は、持続可能な指導体制の確保と共に、新たな指導者を迎えて、時代に応じた新しい指導方法や考えを取り入れていく観点から導入し、65歳に達した講師は、一般的な雇用とか退職制度の状況を踏まえ、一つの目安として設定したものです。状況を見極めながら効果や課題を検証するので、当面の間はこの経過を見守っていきたいと思います。

水野

切った講師には弦楽器の修繕をしていた人も

 3月の答弁より変わり、現実に向き合ったと思います。講師定年制は前年度の管理職が、紙一枚だけで説明もなく、先生方への対応も異なり非常に問題でした。定年制で切った講師には弦楽器の修繕をしていた人もいた。それで修繕コストが非常に安く抑えられていましたが、今は弦楽器の修繕は業者発注で、新たな経費がかかっています。芸術学校の発展に逆行しています。市長は当面と答弁しましたが、そんなに遠い将来ではないと思っています。芸術学校の生徒のために、何が必要なのか検討してもらいたい。

3年前
  高い専門性・スキルを持ち指導・指揮していた職員が出された

 講師が入れ替わってきましたが、特に3年前には、高い専門性、スキルを持って指導、指揮にあたっていた職員が芸術学校を出されてしまいました。

保護者の声
 ジュネスは今のままだとどんどんダメになっちゃう

 3年前に、高い専門性、スキルを持って指導、指揮にあたっていた職員が芸術学校を出されてから、ジュネスではオーディションが無くなりました。事務局は今でもオーディションはあると言いますが、オーディションという名前でも、とてもオーディションとは言えないものです。
 去年も今も保護者、団員から多くの声が届いています。

 「ジュネスは、今のままだとどんどんダメになっちゃう」
 「ジュネスの指導レベルが落ちているが、ジュネスに入る団員のレベルも落ちている」
 「だからジュネスの入団が減ったり、入っても、ここにいても仕方ないとやめる子も増えている」
 「オーケストラ科の指導レベルが落ちているのが問題」
 「ジュネスのオーディションをなくしたのも問題」
 「レベルが落ちて団員が減っているからと、オーディションをなくして団員を増やそうとしても、入った団員がここにいても仕方ないとやめる団員が増える悪循環」

 こうした声が保護者から届いています。
 どんなオーディションの実態なのか、実名を名乗った保護者から聞いた話は次の通りです。

 「芸術学校のオーケストラ科とか、ジュネスの発表会、ここに講師が発表会を見て、講評という形で感想を述べただけで文書はない」、「これをオーディションだと言っている」、「こんなのは、オーディションとは言わないでしょう」と保護者や団員が言っている。だから実技試験もない。かつてのジュネスでは実技試験もあった。


 また、演劇科、松ぼっくり、合唱科、コールエンジェル、オーケストラ科でも、元々は実技試験がありました。
 松ぼっくりやコールエンジェルは、今でも一貫した揺るぎない指導体制で、オーディションも続けています。ジュネスはオーディションと言っているだけで、本当の意味でのオーディションではありません。

以前のオーディション
 「芸術学校とは」「ジュネスとは」をていねいに説明

 以前のオーディションは、先生が必ず一人ひとりに実技試験をし、面接をして文書で講評もし、注意とかも伝えました。コールエンジェルや松ぼっくりも同様。今のジュネスのように、発表会を見て先生が感想を言うようなオーディションとは違います。

 以前のジュネスのオーディションは、実技試験と同時に面談をし、入団希望者と保護者に「芸術学校とは」、「ジュネスとは」とていねいに説明していました。市の青少年文化活動の代表的な存在として、その水準を維持するための高度な演奏技術が求められるので、継続的な練習、各種行事への参加、時間的拘束が一定的に伴うものと説明されていました。

 練習時間の設定も関係する講師で、内容とか練習方法を十分に検討した上で決定していました。毎週の練習計画を立て、スケジュール管理もきちんとやっていました。したがって練習を欠席すれば、ついて来れなくなる生徒がいたのも事実でした。

 しかし今は、保護者や団員が当時と比べて今はレベルが落ちていると言っています。以前は面談の中で、ジュネスの役割と生活との両立、その気持ちと覚悟を説明し、理解してもらったうえでの入団であり、練習が続けられてきました。

 それが今はないと保護者や団員から言われている。これは講師の体制が変わったからなのか、指導方針が変わってきたからか、これらを合わせて考えると、講師の定年制はやめて、一貫した指導体制に戻すことが必要となります。

市長

アンケートでも96%が満足

 芸術学校は、単に練習量を増やし厳しさを求めるのではなく、楽しく学ぶことを基本としながら、指導の場面では、厳しく指導し基礎力と一人ひとりの成長性を大切にした教育を進めています。レベルの話もありましたが、極端にレベルが低下していることはなく、私も先日のジュネス定期演奏会に行きましたが、たいへん素晴らしい演奏でした。アンケートでも96%が満足としています。

講師定年制 効果を検証

 講師の定年制については、これまで培ってきた指導の良さを継承し、時代の変化に対応した教育を取り入れて、芸術学校の発展に繋げていくもので、現時点で定年制を撤回することはなく、当面は現行制度を運用しながら、効果を検証したいと考えています。

水野

「96%が満足」は数だけの話 ジュネスは「本科のよう」とメール

 数日前、ジュネスの定期コンサートを観た人からメールが入り、そのメールに書かれていたのが、市長の「素晴らしい」という感想とは違っています。

 「本科(オーケストラ科)の発表会のようだった」と書かれていて、かつてのジュネスのように、力を取り戻して頑張ってほしいと願っています。「水野さんは芸術学校のことを取り上げているのでメールをした」とも書かれています。

 メールの「本科のよう」とは、ジュネスの定期演奏会が、本科のオーケストラ科の発表会のようだったということです。ジュネスは本科のオーケストラ科の生徒がオーディションを受けて団員になります。これが演奏活動を続ける団としてのジュネスです。

 それが本科(オーケストラトラ科)の発表会のようだったと、象徴的に捉えて言っています。そして、その人の感想と符合するように、1年程前から最近まで複数の人から「ジュネスのレベルが落ちている」、「オーケストラ科のレベルも落ちている」という声が複数届いています。これが現実です。

講師定年制は撤回を

 市長も「すぐに講師定年制を撤回する」と言えないのは分かりますが、そんな声もあり、アンケートの「96%が満足」は数だけの話。オーケストラ科とジュネスの違いが分かるように感想を寄せてくれた人は、経歴は書いていませんが、おそらく専門性を持った音楽家だと思います。そういう人が観れば、そういう評価になってしまうことをよく考えてもらいたい。

ふれあい音楽鑑賞会をどうするか

水野

学校に生の音楽を
  子どもたちに音楽の迫力や楽しさを身近に体験してもらうことが目的

 今年度に廃止した「ふれあい音楽鑑賞会」は、芸術学校の宣伝や入学者を増やすことが目的ではなく、学校に生の音楽を届け、子どもたちに音楽の迫力や楽しさを身近に体験してもらうことが目的だったと前市長から聞いています。群馬交響楽団(群響)の移動音楽教室も「子どもたちの学校へ生の音楽を届ける」との理念から始まったものです。

 「ふれあい音楽鑑賞会」をなくして、以前の群響によるホールでのコンサートに替えるだけでは、バスの手配や授業との関係で様々な問題が発生します。その意味からも「ふれあい音楽鑑賞会」は、群響を呼んで生徒を1カ所に集めるのではなく、前のように各校に出向くやり方が必要です。

市長

様々な方法を検討
  子どもたちが本物の芸術や生の演奏に触れる機会の充実を

 ふれあい音楽鑑賞会の目的は、子どもたちが音楽に触れる機会を設け自分もやってみたいと感じた際に、その学びの場として芸術学校がある。そんな流れをつくることで、芸術学校の理念に繋がる事業だと認識しています。今後は、従来の事業形態にとらわれず、様々な方法を検討して子どもたちが本物の芸術や生の演奏に触れる機会の充実に努めたいと思います。

予算を増やして量的にも質的にも充実を

水野

今年度は3,200万円削減

 去年までの芸術学校とは体制が違い、新しい体制の職員は芸術学校で相談をしたいと投げかけてくれています。私も橋渡し役をやりたいと思っています。芸術学校の予算は昨年度より3,200万円減らされました。昨年度は6,900万円の予算が今年度は3,700万円となってしまいました。

 これだけ削られたら、生徒たちの発表や活動の場、学びの場が充分にあるのか。発表会も学びの場ですが、年2回の発表会を1回にしてしまった。これも前年度の管理職にやられてしまいました。

 先生たちの話では、発表会をすると生徒はぐんと上達するし、コンサートでも上達するとされます。一方、最近の決算では、オーケストラ科やジュネス、ふれあい音楽鑑賞会での「外部講師・指揮者」への謝金が増えています。限られた予算で、子どもたちの活動機会が減らされ、逆に「外部講師」への謝金が大きく増えています。

 その原因は、これまで芸術学校で専門的な指導を担ってきた職員を芸術学校から外したことに関係があるのではないかと思います。廃止した事業を復活し、生徒たちの発表や活動の場を充実させるべきで、予算の増額が必要です。

 この予算削減は異例中の異例。今まで7,000万円位で推移していて、今年はいきなり3,700万円。これで何をやれるのか。これも前の体制がしでかしたことで、今の事務局体制で職員も先生たちも頑張って考えていますが、そういう意味からも、来年度は少なくとも前年度並みの6,900万円、7,000万円にすべきだです。

市長

担当部局と協議して

 芸術学校の予算については今後、担当部局と協議をして、精査の上で来年の予算に反映させていきたいと思います。

開学理念に基づく付属団体に 団友制度は元に戻すべき

水野

子どもから大人までの総合カルチャーセンター

 予算はぜひお願いしたい。子どもたちも保護者も先生も切実に願っているし、今の芸術学校事務局も同じことを考えています。

 大人の一般付属団体のあり方は、芸術学校ができてから30年近くになりますが、2001年度に、おおた芸術学校の活動で、活力あるまちづくり「ひとづくり部門」で総務大臣表彰を太田市は受賞しました。その際、当時の太田市長は「子どもから大人までの総合カルチャーセンターの設立」を目指す考えを示しています。

 これは、芸術学校が子どもだけでなく、大人も含めた文化活動を支える開学理念があっての太田市への総務大臣表彰です。それならコールエンジェルの団友制度や大人の一般団体についても、開学理念に沿って、芸術学校の付属団体に位置づけることを検討すべきです。

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混声合唱団、管弦楽団リジョイス、ウインドオーケストラも付属団体に戻すべき

 現在、芸術学校で学んでいる子どもたちの受け皿なのが、大人の三団体、混声合唱団、管弦楽団「リジョイス」、ウインドオーケストラで、(前の管理職から)一方的に切り離されましたが、付属団体に戻すべきです。

ANGELO BRILLANTE 初参加の県合唱コンクールで最優秀賞

 またコールエンジェルの団員・団友・元団友で結成されたANGELO BRILLANTE(アンジェロ ブリランテ)が県合唱コンクールで、全部門から一団体だけ選ばれる最優秀賞となる全日本合唱連盟理事長賞も獲るなど高い成果を上げています。先日、ANGELO BRILLANTEの団員が市長を訪ねて報告もしています。

 市長もその時、「全員が5年生でコールエンジェルに入ってから歌い続けているのですね。応援しています。これからもずっと歌い続けてくださいね」と期待を込めて激励しました。団員たちは、報告が終わってから口々に「市長さんに『応援している』『歌い続けて』と言われて本当にうれしい。関東コンクールで頑張らなきゃ」と言っていました。水野からも市長に感謝を述べたいと思います。

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コールエンジェル 昨年初参加で金賞 
  今年は県合唱コンクールへの参加を認められず

 一方、コールエンジェルは昨年、県合唱コンクールで「金賞」を受賞したにもかかわらず、今年は参加を(前の管理職が)認めませんでした。こうしたコールエンジェルやANGELO BRILLANTEの実績をどう評価し、開学理念に沿った団体の位置づけをどう考えるのでしょうか。

市長

芸術文化の担い手として活躍するのは、芸術学校の目指す成果

 「一般付属団体」や「団友制度」は、開学当時の理念を当然否定するものではありませんが、時代に合わせた対応はしてまいりたいと思います。アンジェロブリアンテは表敬訪問していただきました。たいへん素晴らしい結果を残し、コールエンジェルで5年生からずっとやっていて、卒団した後も活動していることはたいへん頼もしく、今後もぜひ活躍して頂きたいとお声がけをしました。芸術学校の人材が地域の芸術文化の担い手として活躍するのは、芸術学校の目指す成果であり、地域にとっても喜ばしいと考えています。

 一方、芸術学校は原点である子どもたちの芸術文化に対する才能、個性を伸ばし、心豊かな感性や情緒を育む機会を提供する目的に立ち返り、運営を図っています。

 したがって、一般付属団体であった大人の三団体は、現時点では付属団体に戻す考えはありません。団友制度については、規定等に位置付けることを芸術学校が検討中で、制度化して適切に運用するよう指示をしたいと思います。

付属団体のあり方

水野

市と共催の大人の三団体コンサート、三団体への市の依頼演奏も

 団友については、規定に位置付けて適正にお願いしたいと思います。コールエンジェルの団員もANGELO BRILLANTEの団員で、団員だったお姉さんたちがいるから頑張れると言っています。

 ANGELO BRILLANTEの団員の中には、保育士をやりながら、芸術学校のリトミック科の講師をやり、混声合唱団にも入って、一人何役もやっている人がいます。市長もご存知ですが、「ずっと歌い続けたい」と言っています。

芸術監督の必要性

水野

素人の職員でなく、芸術監督が考えるように

 歌い続けていくには、その受け皿が必要で、大人の三団体は太田市が募集して、団員は自分たちでお金も払って芸術学校の付属団体として活動し一緒にやってきた団体。すぐに付属団体に戻せないなら、市の共催規定を見直して、市が共催して大人の三団体のコンサートを支援する。あるいは三団体へ市が依頼演奏をする手法もあります。それも含めた芸術学校予算の使い方など、事業は素人の事務職員で考えるのではなくて、かつて置かれていた「芸術監督」を再配置して考えることが必要です。

 「何のための芸術学校か」、「どのような基礎力を、どのように育てるのか」などの方針は、専門的知識と経験に基づいて決定されるべきで、総合的な知見を持った芸術監督を置くことが大事です。

市長

共催は検討したい

 大人の三団体については、数年前に独り立ちした経緯があり、現時点では戻す考えはありません。共催については、今後の芸術学校の事業を考えていく中で、検討させていただきたいと思っています。

芸術監督 

 芸術監督については、現在、芸術学校には芸術監督という職は設置しておらず、音楽大学出身で演奏経験豊富な職員が、指導歴の長い講師や外部講師と協力しながら授業カリキュラムや発表会の方針調整をして運営しています。

【解説】芸術監督 なくてはならない存在

 音大出身で演奏経験豊富な職員が、指導歴の長い講師や外部講師と協力しながら授業カリキュラムや発表会の方針調整をしていると市長は答えました。

 しかし専門家からは次のような指摘があります。
 「基礎・基本を重視する」というのであれば、次の4点が重要です。
 ①何を基礎・基本とするのか。
 ②それを誰が、どのように教えるのか。
 ③生徒が身につけたかを、どのように確認するのか。
 ④身についていない場合、どう対応するのか。

 ここまで具体的に示して初めて、教育方針として成立するのだと思います。

 これらは非常に重要な視点です。

 そして、これら4つの視点に基づき、芸術学校の事業、カリキュラム、具体的な指導を高度な専門性と経験、スキルに基づき最終的に判断するには、どうしても芸術監督が芸術学校には不可欠な存在と言えます。

 実際に、3年前まではそうした芸術監督が芸術学校にいて、そうした役割を果たしていました。

 今の芸術学校の事務局の体制は、昨年までとは違い、一定程度はよい方向に変わっていますが、芸術学校の原点、開学理念を十分に理解しているとは言えません。

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指定寄附

 また指定寄附の意向があり、寄附者の意向を十分に反映した形で、活用していけるよう予算措置をしたいと思います。

亡くなった民藝の西川明先生のご遺族から指定寄付

水野

指定寄附の分を予算から削減してはいけない

 今年の春に、松ぼっくりの講師として、劇団「民藝」から来ていただいていた演劇界の重鎮、西川明先生が亡くなったことで、西川先生のご遺族が、松ぼっくりや演劇科のためにと寄付を申し出ていただきました。私はそれを、たまたま民藝の人から聞いています。

 大事なのは、指定寄附があるからと芸術学校の予算を指定寄附の分減らしてはならないこと。西川先生のご遺族の意向もあるので心配でしたが、市長がその方向でと答えたので芸術学校の充実、発展のために使ってほしいと要望して質問を終わります。

一般質問 2026年9月議会④

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