9月市議会最終日となった22日の本会議で、私が反対討論をおこなった2009年度太田市決算の続報です。
※前の記事に続いて特別会計の問題点をお伝えします。
国保会計
国保税
旧3町で4年連続値上げ
国民健康保険特別会計決算では、旧3町の人たちにたいする4年連続の国保税の値上げが重大です。
08年度の後期高齢者医療による大幅値上げに続く4年連続の値上げによって、現年・過年度分を合わせた収納率も年々低下し、09年度は現年・過年度合わせて57.65%と08年度より1.68ポイント低下しているほどです。
命を守るはずの国保でありながら、国保税が暮らしに大きな打撃を与えています。
藪塚診療所の廃止を計画
また施設勘定では、藪塚本町診療所の廃止を準備し、進めていたことが問題。
市内唯一の市立医療機関の廃止は自治体の責任放棄につながります。
後期高齢医療会計
後期高齢者医療特別会計では、高齢者を家族と切り離して新たな負担を求めるところに根本的な問題がありますが、低所得者に配慮した保険料減免や、高齢者を医療から排除しない手立てを講じるという点で、まだまだ不十分な決算といえます。
介護保険会計
介護保険会計では、他市町村が保険料を値上げするもとで、本市は保険料基準額を引き下げ、保険料を実質9段階化し、低所得者の負担を軽減した点は評価できます。
しかし、基準額のすぐ上の段階である125万円以下の所得の人には保険料の値上げを求めるものとなりました。
こうした人たちは、決して高額所得者といえません。
市独自の減免もまだまだ不十分。
09年度の実績も、保険料の減免は4人(08年度も4人)で10万2千円(08年度は10万2400円)。
負担の重い利用料の減免は9人(08年度は12人)で134万円ほど(08年度は約200万円)にとどまっています。
藪塚老健会計
藪塚本町介護老人保健施設会計では、藪塚診療所の廃止を準備し、進めていたことが問題となります。
水道事業会計
包括民間委託3年目
水道事業会計では、水道事業の包括民間業務委託の3年目となります。
市民のいのちにかかわる水道水を安全に、安定的に継続して供給するという水道事業の性格を考えても改善が必要です。
水道職員も減員され、包括民間業務委託のもとでは、いっそう強化が求められる水道職員の管理体制の強化も、その保障は心もとないものとなります。
下水道事業会計
料金値上げを計画
下水道事業会計では、市民負担の軽減こそが求められているにもかかわらず、10年度からの下水道料金の値上げを準備・計画していました。
2009年度の太田市の決算は、日本共産党として積極的に評価できる施策も含まれてはいます。
しかし、この間の不要不急の大型公共事業費を行ってきたことが、市民のくらしを守る財源を確保するうえで障害となっており、そのツケをいわば市民にまわす形になっていることを指摘せざるをえません。
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