2009年度太田市予算可決―問題を指摘して反対討論
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2009年度予算可決
昨日の市議会最終日の本会議では、大田市の2009年度予算が可決されました。
一般会計と、国民健康保険、住宅新築等貸付、老人保健、後期高齢者医療、墓園、介護保険、老人保健施設の各特別会計、農業共済、水道、下水道の各企業会計の予算の合計は1,219億6,102万4千円です。
私は、一般会計、国保会計、後期高齢者医療会計、水道事業会計の各予算のおもな問題点を討論のなかで指摘して反対しました。主な問題点を抜粋してお知らせします。
なお、一般会計予算には、他会派の議員1人も討論を行って反対しました。
一般会計予算
市税 08年度対比で21億円減収
市税収入は、08年度対比で、5.8%減、21億円減の347億円、このうち個人市民税では、1.5%減、1億6千700万円減の109億円、法人市民税では、26.6%減、13億円減の36億円、固定資産税では、土地、家屋、償却資産を合わせて、3.1%減、5億円減とされています。
本市の財政にも大きな影響を及ぼした国内の急速な景気悪化は、自公政権がこの間、極端な外需依存と内需ないがしろの経済政策を続け、同時に、この間、連続して社会保障の改悪、負担増と庶民増税を強行し、内需の下支えである国民の購買力を奪ってきたことが大きな原因です。
いま大企業を中心に強行されている「非正規切り」も、労働者派遣を原則自由化した99年の派遣法改悪によって、正規雇用の非正規雇用への置き換えを促進したことによるものだといえます。
正規社員では簡単に行えない解雇に代わって、「雇い止め」――「非正規切り」が横行しているのは、非正規労働者を拡大してきたことが原因であることはいうまでもありません。
自公政治が招いたともいえる、こうした厳しい社会経済情勢のもとで、本市がいかにして市民の暮らしと地域経済を守ることができるかどうかが問われるのが、新年度予算です。
決まってもいないのに
合併予算を1億2千万円
大泉町との合併推進事業費として、合併電算統合経費1億2千万円や合併例規等策定経費230万円、合わせて1億2千230万円を計上しています。
昨年からの任意合併協議会でも、合併後のサービスも負担も、具体的なまちづくりの構想も、まだまだ十分議論が尽くされたとはいえず、法定合併協議会の設置も決められていないもとで、「先に合併ありき」という「既成事実化」をはかる合併関連経費の計上です。
民生費
民生費では、09年度も、第3子以降子育て支援事業が継続されますが、この子育て支援事業が、本当に少子化対策としても、子育て支援としても有効に機能するには、第1子からのすべての子どもたちを対象とすることが求められます。
同時に、いまの厳しい社会経済情勢を考えても、新年度から県の子ども医療費無料制度が拡大されることによって、これまで本市が単独で行ってきた無料制度の財政負担が軽減されることで生まれる財源があることからも、子育て支援事業は、早期に第1子からを対象とするべきです。
また、新年度の新規事業として、健康福祉増進センター施設管理委託料1億500万円が計上されていますが、これは、今年度まで本市が直営で運営してきた尾島健康福祉増進センター「利根の湯」を、「市社会福祉協議会」に指定管理委託することによるものです。
また関連して、本市の文化スポーツ施設40施設を一括して、財団法人に指定管理委託することが可決されています。これによって、本市の文化スポーツ施設では、新たに28施設を指定管理委託として追加することになります。
いわば本市が担うべき福祉施設の管理・運営責任を放棄し、公的団体とはいえ、民間にその責任をゆだねることは、認められません。
土木費
土木費では、この間継続して行われてきた市営住宅の建て替えに、6億円あまりを計上し、低家賃とする計画で進められることは評価できます。
しかし新年度も、優良建物等整備事業補助金として、1億1千300万円あまりが計上されています。この対象となる再開発ビルの一部は、本市が市営住宅として借り上げるとされています。私は、市営住宅を増やすことには反対しませんが、この再開発ビルでは、市営住宅として借り上げたとしても、家賃の低額化がはかられるか、非常に懸念が残ります。今後は低所得者や住宅困窮者を支えるために、家賃の低額化が期待できる、すでにある民間賃貸住宅の借り上げを早急に実施すべきです。
教育費
教育費では、学校耐震化事業として19億8千万円あまりを計上し、また尾島地区3校に給食調理場を建設することで、自校調理方式化を進めることを含めて1億3千万円あまりを計上していることは、大いに評価できます。
しかし、中島知久平記念地域交流センター整備事業として、3億円を計上していることは、大きな問題です。この事業は、そもそも切実な市民要望とはいえないものですが、今の社会経済情勢を考えれば、なおさら、このまま進められるものではない、中止すべきです。
本予算は、日本共産党として積極的に評価できる施策も含まれてはいますが、不要不急の公共事業費も計上されていること、そして、この間の大型公共事業や、切実な市民要望とはいえない、市が本来行うべきではない事業を行ってきたことが、市民のくらしを守るための予算を確保するうえでの障害となっており、そのツケをいわば市民にまわす形になっていること、政府の相次ぐ増税、負担増から市民生活を守る有効かつ具体的な施策がまだまだ不十分なこと、今議会でも提案されている指定管理委託という名の民間委託と、それにともなう低賃金労働者の拡大など、本市が「貧困と格差」を拡大し、市製ワーキングプアの増加にもつながる民間委託を、正規職員の削減計画と合わせて進めることを前提とした予算となっていることなどを、見過ごすことのできない極めて重大な問題として強く指摘するものです。
国保会計
本市の国保税は、すでに08年度の後期高齢者医療による大幅値上げに続いて、旧3町の人たちには09年度も値上げが行われ、これで4年連続の値上げとなります。今回の値上げは、総額1300万円ですが、それならなおさら、本市が1300万円を補填して、値上げを中止することも十分可能であるといえます。とても認められるものではありません。
後期高齢者医療特別会計
高齢者を家族と切り離して新たな負担を求めるところに問題があります。
さらに今年度は保険料の滞納者からの保険証の取り上げという問題もあります。早急に、保険証の取り上げという問題も含めて、低所得者に配慮した保険料減免など、高齢者を医療から排除しない手立てを講じる必要があります。そうした手立てがまだまだ不十分であることを指摘せざるを得ません。
水道会計
09年度は水道事業の包括民間業務委託の3年目です。
市民のいのちにかかわる水道水を安全に、安定的に継続して供給するという水道事業の性格を考えても直営に戻すことが必要です。
水道局職員による管理体制を維持するといっても、今議会でも給水課を廃止し、水道職員を減員することも可決されており、包括業務委託のもとでは、いっそう強化が求められる水道職員の管理体制の強化も、その保障は心もとないものとなります。
市民のいのちと生活に直結する水道事業の包括業務委託を受けての本予算には、とても賛成できるものではありません。
以上が、2009年度一般会計、国保会計、後期高齢者医療会計、水道事業会計予算における重大かつ主要な問題です。
コメント
コメント一覧 (2件)
初めまして
太田市に引っ越してきて4年になりますが、全然と言っていいほど知らないことばかりで、とても興味深く読ませていただきました
私には子供(4歳・8ヶ月)がいるのですが、第3子以降っていうところになんで3人以上じゃなきゃいけないのだろうと思っていました。2人目まであっての3人目ですから。。。
なので、民生費の欄を読んでいて、こういう考えをもっていてくれる政治家の方もいるんだなと、政治に全く興味のない(誰が何をやってもおなじと思ってしまう)私にとってはほんとに見方の変わるものでした
ありがとうございます
Annさんへ
太田に引っ越されて4年ということは、ちょうど合併の年に引っ越されたということですね。
第3子以降子育て支援は、去年からはじまった制度ですが、当初から、Annさんと同じご意見の人がかなりいました。
この制度の具体的な中身は、すでにご承知と思いますが、就学費(年間6万円の金券)支給や保育園・幼稚園保育料の「第3子以降の無料化」と「第2子の半額化」(ともに同時在園でなくても無料あるいは半額)、不妊治療費補助、第1子、第2子の中学3年までの入院医療費の無料化と小学6年までの通院医療費の無料化(第3子以降子育て支援制度をはじめた半年後の去年10月から、Annさんと同じご意見が多数寄せられたことを受けて、市議会でも、私も含めて複数の議員からの指摘もあって第1子から入院、通院ともに中学3年まで無料化)などです。
市長は、当初、「3人目を生みやすくしたい」として、この制度をはじめました。しかし、Annさんが言われるように、3人目を生みやすくするには、1人目、2人目を生みやすくしなければなりません。同じ額の予算を使うのなら、たとえ「支援」のメニューを減らしてでも、第1子からを対象とすべきなのはいうまでもありません。
3人目のお子さんを育てやすくするには、1人目、2人目のお子さんを育てやすくしなければなりません。
私も、これから、「本当に子育てのしやすい太田市」をめざして、がんばりたいと思います。
私はよくいうのですが、社会を変えるの
は、変えたいと願う国民の世論の高まりとねばり強い運動、そうした国民の願いを議会で取り上げる議員のやはりねばり強い取り組みが力になると思います。
これからも、ご支援をよろしくお願いします。