太田市は新年度に賃上げ支援を廃止
3月議会の補正予算に対する質疑では、市が新年度に廃止する賃上げ支援の継続を求めました。
2025年度に市が実施した賃上げ支援は、県が国の交付金を使って実施する賃上げ支援に市も国の交付金を使い2万円を上乗せするもの。
質問では、県が新年度も賃上げ支援を継続することを指摘し、市も館林市のように県の賃上げ支援の対象とならない3%未満の賃上げも支援給付の対象としたうえで継続すべきだと求めました。
県は今年度に賃上げ支援を受けた業者も新年度の対象に
県は今年度に賃上げ支援を受けた業者も、新年度の賃上げ支援の対象にするとしています。それは、今年度に賃上げ支援を行いながら、新年度にやめてしまっては、かけたハシゴを外すことになるからということです。
賃上げ支援を継続するというメッセージを発信してこそ、賃上げが広がり、生きた税金の使い方になります。
群馬の最賃はやっと3月から引き上げ適用 格差は広がるばかり
群馬の最低賃金も遅ればせながら3月から適用されて、985円から1,063円になり、やっと1,000円を超えますが、それでも北関東4県では最低で、埼玉の1,141円より78円も安く、ますます格差が広がるばかりです。
最賃が上がっているのに、下請単価は全く上がらない
昨年5月、穂積市長の就任直後にほづみ市長と懇談した東毛民主商工会の会員さんたちは、口々に物価高の苦しみと対策の拡充を求めていました。
懇談で、飲食業では原材料のすべてが値上がりを続けるもとで、「値上げするとお客さんが離れてしまうという危機感から物価高騰分を転嫁できずにいて、それはすべての業種に共通している」と強調されました。
スバルの5次下請という製造業を営む女性は、市の物価高対策としての去年の支援金10万円はありがたかったとしながら、「最賃が上がっているのに、下請単価は全く上がらず、すぐ上の4次下請も下請単価が上がらないので、自分のところは物価が上がった分と最賃が上がった分の賃上げの両方で自腹を切っている」と窮状を訴えていました。
参加者は口々に、物価高対策と合わせて賃上げ補助も欠かせないと強調。市だけでやり切れることではないとして、県や国にも対策の充実を求めながら、メーカーのスバルなど大企業にも下請業者を守るよう強く求めてほしいと訴えていました。
市長も、「スバルには市内業者をしっかり守ってほしい」と伝えてあるが、自動車生産のEV化シフトやトランプ関税の影響から今後さらに売り上げと下請発注の減少、下請単価への影響が心配になると発言。国や県の動きもあるが、市の担当部署と相談しながら今後の物価高対策も含めて考えたいと答えていました。
その時の市長の発言が、それぞれの担当課の提案、つまりボトムアップもあったと思いますが、この間の補正予算による物価高騰対策になったと考えられます。
高市首相 円安は「大チャンス」「ホクホク」
そして今現在は、大企業は内部留保も581兆円まで膨れ上がり、高市首相に言わせると、物価高の原因である円安は「大チャンス」「ホクホク」とされますが、経済動向も中小業者の置かれる現状も、高市首相の軽はずみな発言とは真逆で厳しさに拍車がかかっています。過酷な厳しさの中で、先行きに不安が募るもとで今頑張っている業者への支援として、県が新年度も継続する賃上げ支援への市の上乗せ支援を継続すべきではないのか、館林のように賃上げ3%未満でも賃上げ支援を行うべきではないのかと求めました。
賃上げ支援 消費する力を高め、地域経済の好循環に
賃上げ支援は、賃上げによって業者の体力が落ちることのないように、それを心配して賃上げが最賃ぎりぎりクリアの範囲にとどまることのないようにして、賃上げを後押しすることで、消費する力、購買力を高めることで消費を押し上げて、地域経済の好循環をつくるためのものです。また人手不足の解消とあわせて業者の体力を高めるものでもあります。
館林市の賃上げ支援は、県の対象外となる3%未満の賃上げには、賃上げ5%で1万円、2%で2万円の補助。そして枠は、5%賃上げを優先し、5%、3%を合わせて20人まで支給するものです。
今年度の賃上げ支援の対象外となった業者も使えるような制度に改善して継続することで、人手不足の解消とあわせて業者の体力を強化して、業者も労働者も応援して守る物価高対策となるではないかと迫りました。
市長
賃上げを先行させても、企業収益が上がらなければ、賃金に反映されない
市長は、今年度に賃上げ支援を実施し、一定の効果があった半面、賃上げ支援の対象とならない企業もあったとしながら、賃上げを先行させても、企業の収益が上がらなければ、賃金に反映されないので、新年度は賃上げ支援ではなく中小企業の強化支援に予算を投入することとしたと答弁。しかしこの答弁には、賃上げ支援の継続が中小企業の体力強化につながるという観点がありません。
また市長は、小規模業者の厳しい状況は聞いているので、今後については、経営指導の観点からもバックアップできる体制をしっかり考えたいと答えました。賃上げ支援の継続・再開には最後まで言及がありませんでした。
