
●国保税限度額 値上げの推移 2026年度(PDF)

●2026年度 国保税 値上げ 限度額 値上げの推移 社会保険比較(PDF)
国保税を値上げして限度額も値上げ
国保税 1世帯5,200円、総額1.4億円値上げ
太田市の今年度の国保税は、昨年度比で1世帯平均5,200円、総額1.4億円値上げとすることが3月議会で日本共産党や参政党以外の議員によって可決されています。
2024年から実施されている、所得制限撤廃による児童手当の高校生世代までの拡大や子ども誰でも通園制度、妊婦への10万円給付、育児・出生休業給付、育児時短就業給付、自営業・フリーランスの子が1歳になるまでの年金保険料免除など「子育て支援金」の財源として、全ての健康保険料に「子育て支援分」を加算する国の制度によるものです。
限度額 4万円値上げして113万円に
国保税の限度額値上げは、今年4月1日施行の政令改定を受けての専決処分(※)によるもの。15日の臨時議会で私以外の議員の賛成によって、限度額値上げの専決処分は承認されました。
限度額は医療分を1万円値上げして67万円に、後期医療支援分26万円、介護分17万円は据え置かれますが、今年度新たに設けられた子育て支援分3万円が追加され、合計4万円値上げして113万円となります。
専決処分
議会に議案を出す時間がない時などに、市長など首長が地方自治法に基づき、議会に議案を出さずに決定する処分。今回の国保税限度額引き上げは、3月市議会の閉会後に国が地方税法施行令を改定したことを受けての専決処分。
拍車がかかり続ける物価高の中で
中小業者からは、ホルムズ海峡封鎖もあり拍車がかかり続ける物価高で、どんどん経営が苦しくなっているという声が後を絶ちません。
「物価高騰分を下請代金に転嫁しきってもらえない」、「最賃引き上げで時給を上げないと従業員を確保できないが、コロナの時のような給付金や支援金もなく、県の賃上げ支援だけでは時給を上げられない」、「コロナの時に受けた融資の返済が始まって、借り換え融資も受けられない」という声が業者から寄せられています。企業倒産が増え続ける中で国保加入の個人業者も仕事が減り続けている実態もあります。
年金で暮らしている人も、拍車がかかり続ける物価高のもとでますます苦しい生活を余儀なくされています。
金持ちとは言えない世帯に負担増
社保の2.5倍から3倍近い負担
40代夫婦と中学生1人の3人家族 事業所得300万円の世帯
すでに3月議会で議決された子育て支援分の追加による1世帯平均5,200円、総額1.4億円の値上げと、今回の限度額値上げの影響を40代夫婦と中学生1人の3人家族、事業所得300万円の世帯でみると、2012年度に445,300円だった国保税が今年度は477,400円とこの間32,100円の値上げ。今回の限度額値上げの影響は子育て支援分で11,100円となります。
給与収入300万円の群馬の協会健保は172,950円で、国保税は協会健保の2.76倍にもなります。
40代夫婦、中学生2人、小学生1人の5人家族 事業所得788万8,000円の世帯
40代夫婦、中学生2人、小学生1人の5人家族で、事業所得788万8,000円の世帯では、2012年度に77万円だった国保税が今年度は112万300円とこの間35万300円の値上げ。今回の限度額値上げの影響は医療分で1万円値上げ、子育て支援分で25,700円値上げで合計35,700円の値上げとなります。
給与収入788万8,000円の群馬の協会健保は454,743円で、国保税は協会健保の2.46倍にもなります。
40代夫婦、中学生2人、小学生1人の5人家族 事業所得932万円の世帯
やはり40代夫婦、中学生2人、小学生1人の5人家族で、事業所得932万円の世帯では、2012年度にやはり77万円だった国保税が今年度は113万円とこの間36万円の値上げ。今回の限度額値上げの影響は医療分で1万円値上げ、子育て支援分で3万円値上げで合計4万円の値上げとなります。このモデルケースからもろに限度額4万円値上げの影響を受けることになります。
給与収入932万円の協会健保は537,298円で、国保税は協会健保の2.1倍にもなります。そして、いずれのモデルケースの試算も2019年度、今年度の国保税値上げ、限度額値上げがなければ、ここまでの負担増とはなりませんでした。
国保税が社会保険の2.5倍から3倍近い重い負担ということがわかります。
子どもが大学生になると
子どもが大学生となると、学費がかかり、さらにアパートまで借りれば、奨学金だけでは足りずに銀行の教育ローンまで借りて、本当に家計が大変になるのはよく聞く話しです。
こうした世帯、たとえば事業所得が900万円の世帯でも、事業での借金の元金返済が仮に300万円なら、実質所得は600万円ほど。「私立大学に入りアパートを借りれば4年間で1,000万円」という話は珍しくありません。子ども3人の5人家族で住宅ローンや教育費、そしてなにより拍車がかかり続ける物価高、ホルムズ海峡封鎖の影響まで考えれば、実質所得600万円で5人家族がくらすのはかなり大変になります。こうした世帯はけっして〝金持ち〟とは言えません。
少しでも楽になりたいと頑張っても、国保税が増える
まして今は、物価高に追いつかないとはいえ最低賃金も上がっています。少しでも楽になりたいと事業で頑張って所得が増えても、元々高すぎる国保税の限度額の毎年の値上げが、暮らしも商売も追い詰める現状はこのままにはできません。
物価高による原材料・燃料高騰分が下請単価に適正に転嫁されず、または小売価格に転嫁しきれないために、頑張って借金もしながら投資をして売り上げを増やすと、今度は国保税が上がって限度額値上げによって国保税の負担が増える業者が生まれてしまいます。
事業所得はサラリーマンの給与収入と同じ
ここで、正確に認識してもらうために述べますが、事業所得はサラリーマンの給与収入と実質的に同じだということ。給与所得は、給与収入の額によって算定して所得を出しますが、実際に使えるお金は給与所得ではなく給与収入です。
しかし事業所得は、事業収入から所得を出す際に認められる経費を控除して残ったのが事業所得。そして事業に必要な借金の元金返済は、経費として控除できません。減価償却が終わった後も取得のための借金の返済が続くことは、借金の借換が珍しくないことからも分かります。当然、運転資金の元金返済は経費として控除できません。
したがって、自営業者などが実際に使えるお金は、サラリーマンの給与収入とは違って、事業「所得」から事業のために借りた借金の元金を返済した残りの分となります。
なお、法人の場合でも、夫婦二人だけの会社の場合は、社保加入だと健康保険料の事業主負担の重さから、国保加入を選択するケースもあるため、今回の限度額値上げの影響をもろに受けて4万円値上げの113万円の国保税となるケースも現実に生まれます。
限度額値上げの影響を受ける、決して金持ちとは言えない、物価高騰の影響を受けながら、下請単価に物価高騰分を転嫁できない事業を余儀なくされている世帯の国保税、物価高による原材料・燃料高騰分が下請単価に適正に転嫁されず、または小売価格に転嫁しきれないために、頑張って借金もしながら投資をして売り上げを増やすと、今度は国保税が上がって限度額値上げによって国保税の負担が増える業者が生まれる世帯の国保税、限度額値上げの影響は受けないが、社保の3倍近い負担となっている国保税を求められながら、せっかく市が用意したいろいろな補助金を受けようとすれば、借金をしてでも滞納を完納しなければならない世帯の国保税を市長はどう受け止めるかをただしました。
あわせて、県外の他市で広がっているように、国保税の納期を今の8回から10回に増やし、払いやすくすることも求めました。
納期10回の市
現在確認できている国保税(料)の納期を10回にしている自治体は次の通りです。
越谷市、杉並区、大田区、流山市、横浜市、川崎市、横須賀市、大阪市、東大阪市、京田辺市、宝塚市、川西市(兵庫県)など。
市長 制度の維持のため限度額引き上げが必要
市長は、物価高対策は国も県も施策を考えて進めていると答弁。「負担増をお願いすることになるが、制度の維持のためには限度額引き上げが必要」と答えました。納期については、県内市町村では8回から9回であるとして10回に増やすとは答えませんでした。
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