
「子育て支援金の財源」を口実に全ての保険料で負担増
子育て支援金
政府は2023年12月、こども未来戦略 「加速化プラン」を策定し、3.6兆円規模の「子育て支援金」をすでに実施しています。この制度は、所得制限撤廃による児童手当の高校生世代までの拡大や子ども誰でも通園制度、妊婦への10万円給付、育児・出生休業給付、育児時短就業給付、自営業・フリーランスの子が1歳になるまでの年金保険料免除などががその内容です。
物価高対応子育て応援手当2万円は1回限り
さらに政府は2025年11月、18歳以下の子ども1人あたりに1回限り2万円の「物価高対応子育て応援手当」の支給を閣議決定しています。
物価高対策に逆行
今回の国保税値上げは総額1.4億円、1世帯当たり5,200円の値上げとなります。
値上げはすでに実施されている「子育て支援金」の財源とするためとされ、全ての健康保険料に「子育て支援金分」が上乗せ、つまり値上げされます。国保税に限らず、社会保険、後期高齢保険などありとあらゆる健康保険料が「子育て支援金」の財源のために値上げとなります。子育て世帯の保険料にも加算され、子育て世帯以外にはただの負担増となります。
あたかも2万円の子育て応援手当も含めた財源としての国保税、健康保険料の値上げのように映ります。そして子育て応援手当2万円は2026年度の1回限り。 物価高対策とは名ばかりどころか、逆行するものでしかありません。こうした給付はあってはなりません。
所得300万円の3人家族で1万円以上値上げ 2万円以上値上げとなる世帯も
事業所得300万円、40代夫婦と小学生の3人家族(試算表⑤表6)の国保税は11,100円値上げされ477,400円に。事業所得400万円、40代夫婦と中学生、小学生の4人家族(試算表①表1)では14,100円値上げされ633,000円、事業所得550万円、40代夫婦と中学生2人、小学生1人の5人家族(試算表②表2)は18,600円値上げの848,600円、事業所得600万円、40代夫婦と中学生2人、小学生1人の5人家族(試算表③表3)は20,100円値上げの908,600円にもなります。
社会保険との格差は拡大するばかり
社会保険にも子育て支援金は上乗せされますが、国民健康保険と社会保険との格差は拡大するばかりです。
事業所得300万円、40代夫婦と小学生の3人家族の国保税は477,400円になりますが、群馬の協会けんぽでは給与収入300万円の保険料(本人負担)は172,950円。事業所得400万円、40代夫婦と中学生、小学生の4人家族でも、事業所得500万円、40代夫婦と中学生2人、小学生1人の5人家族でも国保税は協会けんぽ保険料の3倍近い負担です(2026年度国保税値上げ・けんぽ比較)。
大軍拡・大増税やめて暮らしにまわせ
自民党政治によって軍事費はすでに9兆円と国民1人当たり75,000円にも膨らんでいます。高市首相はトランプ米大統領が求めるGDP比5%、34.6兆円もの大軍拡を否定しません。34.6兆円は国民1人当たり28万円にもなります。
さらに高市政権は2026年度予算案に軍拡税源を確保するための「防衛特別所得税」を導入し、27年1月から所得税額に1%を加える増税を狙っています。22年に閣議決定した「安保3文書」で示した5年間で総額43兆円の軍事費の財源を確保するための増税です。
暮らしも平和も破壊する大軍拡・大増税をやめて、大企業・大金持ち減税をただし、くらしを守るためにこそ最優先で税金を使う政治への転換が求められます。
再開発ビルに90億かけながら国保税値上げ
太田市の新年度予算案には、必要な物価高対策も計上されてはいますが、関東建設が太田駅南口で建設中の再開発ビルへの補助金となる10億円(国2億円、市8億円)も計上されています。この再開発ビルへの補助金は、桐生大学誘致が大前提の再開発ビル補助64億円と同大学の再開発ビルへの入居補助14億円、別の再開発ビルへの補助12.2億円、合計90.2億円という計画です。
補助率は破格の61%
再開発ビルへの補助は国と市が2分の1ずつの負担とされますが、桐生大学の入居がなければ成り立たない太田駅南口第3地区の再開発事業は総事業費127.8億円。再開発ビルの建設と同大学への入居に対する補助金合計78億円は補助率が破格の61%にもなります。
こうした無駄なハコモノに税金を注ぎ込みながらの国保税値上げは、とても市民合意が得られるものとは言えません。17日の市議会最終日には、そうした問題を追及し値上げ撤回を求めます。
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