問われる公共事業のあり方・用地買収交渉‐太田市3月議会で議案質疑

スマートIC周辺は不動産鑑定価格 でも 学童駐車場は不動産鑑定の半値

何のための不動産鑑定か

 3月議会では、市の公共事業や公有地の取得のあり方が問われる問題をただして議案質疑を行っています。

 3月補正予算に計上されたスマートインターチェンジ(IC)周辺用地取得費は、不動産鑑定によるものとされます。

 しかし昨年の9月補正予算では、韮川児童館第2駐車場兼韮川小学校学童保育お迎え駐車場(児童館・学童駐車場)用地の取得費は、不動産鑑定によらず近傍同種での取得価格を参考に計上。その用地は、補正予算可決後の不動産鑑定で価格が補正計上額の約2倍になりましたが、用地買収は補正計上額で交渉したため、売ってはもらえませんでした。

 借り上げでは地権者から返還を求められることもあるので、必要な土地は買うと市長も議会で答弁していたからこそ、取得費用を補正計上し合理的な価格の証明とするため不動産鑑定をしたはずです。

ダブルスタンダード

IC周辺用地は不動産鑑定価格で取得し、児童館・学童駐車場用地は不動産鑑定の半値でというのはダブルスタンダード。結局学童駐車場は校庭の一角に整備することになり、駐車スペース不足に。児童館第2駐車場はいまだにメドが立ちません。

何をつくるか決めてないのに用地を買う

IC外(南側)には、すでに昨年11月に約500万円で「駐車場」用地を取得し、今年3月に約5,200万円の工事費で着工予定。ところがその駐車場建設の目的は極めて不明確なまま。今回補正計上されたIC外(西側)に7,800万円で取得する、「地域振興」が目的とされる用地には、どんなものをつくるか未定だが、市ではなく民間がつくることになるという市長答弁。その「民間」がどこかも未定です。

新田 公認プール
必要として買った土地を別の目的に

 3月補正予算には、土地開発公社に依頼して3.5億円で用地を取得した新田での公認プール建設を一時中止し、同じ場所での、老朽化した新田の図書館や新田庁舎などの複合公共施設建設計画への変更も計上。しかしそれらは公有地に建っていて、建替えに新たな用地は不要です。現在地に近い、これまでの公認プール建設予定地に移転する合理性もありません。


 しかも市長は、公認プールは完全に中止したわけではなく、いつかはつくると答弁。それならなおさら、公認プール用地の「複合公共施設」用地への変更は整合性に欠けます。

 公共事業のあり方、公有地の取得のあり方が問われる重大な問題です。

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