公共工事の労務単価 末端下請業者まで保障を

小規模発注・不調・くじ引き落札・総合評価落札の推移 2025年度
小規模発注・不調・くじ引き落札・総合評価落札の推移 2025年度
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入札不調20件 くじ引き落札6割 総合評価落札は2021年度の1件だけ

 この5年ほどの推移をみると、公共工事の入札では、応札がなく入札不調となったのが20~30件、最低制限価格でのくじ引き落札は60件前後、入札額以外に過去の公共工事の品質、技術者の信頼性・継続雇用・教育・成績などの施工能力を評価して落札業者を決める総合評価落札方式による入札は2021年度の1件だけ。なお現在は私の提案を受けて、市内業者への発注・資材調達の実績も評価項目にしています。
 
 3月議会の予算に対する総括質疑では、そうした実態を明らかにしたうえで、公共工事について法令で決められている労務単価を末端下請業者まで保障するよう求めました。

労務単価は14年連続引き上げ

 国交省が決めた2025年の群馬県の労務単価は普通作業員で24,800円。2024年の群馬県の普通作業員の労務単価は23,700円。昨年2025年の引き上げで全国全職種単純平均で14年連続の引き上げで、昨年は全国全職種単純平均で前年度比6%の引き上げとなりました。

 大事なことは、この労務単価が法令通り、末端の下請業者の労働者まで確実に支払われるようにすることです。

 ところが実際には、公共工事は入札によって落札業者が決められ発注されるため、決められた労務単価のうち労働者に支払われるべき賃金が末端下請業者の労働者まで確実に支払われない心配が常に生まれます。

 こうした問題を防ぐために、国交省大臣官房長や公共工事を発注する国の機関の課長などで構成する「中央公共工事契約制度運用連絡協議会」(公契連)が入札で設定する予定価格や最低制限価格のモデルを設定。最新の公契連モデルは2022年モデルで、太田市も2022年度から最新モデルを使い入札の予定価格や最低制限価格を設定しています。

 そして、公契連モデルが最新でも、決められた労務単価のうち労働者に支払われるべき賃金が末端下請業者の労働者まで確実に支払われない問題は起こりえます。こうした問題を防ぐためには、自治体の入札監視委員会による調査を強めることが求められます。

 この間の入札における、くじ引き落札、つまり最低制限価格での落札の割合は、2021年度、22年度が6割台、23年度、24年度でも5割台、25年度は1月分までで7割近くなっている。これでは、末端下請まで労務単価が法令通り確実に支払われているかどうか、入札制度によって確実に支払われる保障が担保されているのか、その根拠が極めて乏しくなってしまいます。

 質問ではそうした問題を指摘して、実効性ある対策を求めました。

総務部長 実施に向けて検討

 総務部長は、入札契約適正化法の改正により市も適正な労務費などを確保するため、国のガイドラインに基づき実施に向けて検討していると答弁。労務費の下請け業者への支払いについて、より実効性のある取組を目指している国の動向を引き続き注視しながら実施に向けて検討したいと答えました。

公共工事は地域経済の再生・活性化に貢献すべきもの

 公共工事は税金が原資で、地域経済の再生・活性化に貢献して然るべきものです。そして市内業者も市民。業者が元気になってこそ、地域経済も元気になり、税収も確保できるようになり、それによって市民が元気に幸せになるための一歩を踏み出せます。

 市長にはそれらを指摘し、「当然市民を守らなきゃない」という12月議会の市長答弁は予算にどう反映されているのか、公共工事の労務単価が末端下請業者まで確実に支払われる対策、入札監視委員会による調査の強化、予定価格の引き上げなどが求められると質しました。

市長 公契約、公共調達の果たす役割は大変大きい

 市長は、地域経済を活性化し、企業が潤う好循環をつくり、持続可能な社会を形成していくのは重要で、公共工事などにおける公契約、公共調達の果たす役割は大変大きいものと認識しており、そのための予算確保は必要不可欠と答弁。労務単価が末端下請けの労働者まで支払われる実効性ある対策では、関係法令に基づき実施する必要があり、国の動向を注視し、入札審査委員会などで 議論をしていただきたいと答えました。

小規模発注・不調・くじ引き落札・総合評価落札の推移 2025年度

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