大人の三団体切り離し、事業縮小など現在の路線は〝約束〟違反
2001年度 おおた芸術学校を地域づくり総務大臣表彰
太田市長 「子どもから大人までの総合カルチャーセンター設立を目指し、学科の新設などを積極的に進めていく予定」
おおた芸術学校が、地域づくり関連事業を積極的に推進し、顕著な功績のあった地方公共団体や地域づくり団体をたたえる2001年度「地域づくり総務大臣表彰」の「活力のあるまちづくり」人づくり部門で表彰されていたことが、分かりました。
明日をひらく地域活性化のための情報誌「地域づくり」2002年4月号に掲載され、現在でもインターネットで閲覧できます。
明日をひらく地域活性化のための情報誌「地域づくり」2002年4月号
同誌18ページではおおた芸術学校について、清水聖義太田市長(当時)が語った内容を掲載。「今後の拡充計画として、 一般を対象とした弦楽器製作科・吹奏楽団の設立、さらに将来的には子どもから大人までの総合カルチャーセンター設立を目指し、学科の新設などを積極的に進めていく予定」としています。
2024年度 おおた混声合唱団、おおた管弦楽団「リジョイス」、おおたウィンドオーケストラなど大人の三団体を根拠も示さず「不正の温床」と決めつけ切り離し コールエンジェルの規定も改悪
ところが太田市は2023年9月、芸術学校でそれまで指導や指揮をしていた職員を不当に処分する際、おおた混声合唱団、おおた管弦楽団「リジョイス」、おおたウィンドオーケストラなど大人の一般三団体を根拠も示さず「不正の温床」と決めつけ、2024年に芸術学校から切り離してしまいました。
さらに付属合唱団「コールエンジェル」の規定も改悪し、団友の活動をかつての高校卒業後おおむね5年間程度から高卒後の20歳の年度末までとし、エキストラとしての出演も認めなくしてしまいました。

表彰受賞の宣言との矛盾
こうした大人の三団体の芸術学校からの切り離しは、2001年度「地域づくり総務大臣表彰」の「活力のあるまちづくり」人づくり部門で芸術学校が表彰を受賞した際の「将来的には子どもから大人までの総合カルチャーセンター設立を目指し、学科の新設などを積極的に進めていく予定」という、いわば宣言、言い替えれば市民社会や総務省に対する約束を反故にするものです。
総務省は、太田市の「子どもから大人までの総合カルチャーセンター設立を目指し、学科の新設などを積極的に進めていく」という目標への取り組みも含めて評価して表彰したことになります。すると現在の太田市は、市の理念や取り組みを国が認めて背中を押してきた芸術学校の事業を縮小したことになり、市民社会や国を裏切っていることになります。
求められるのは、芸術学校の事業の拡大・推進
切り離された大人の三団体は付属団体に戻すべき
おおた混声合唱団やおおた管弦楽団「リジョイス」は、芸術学校の付属合唱団「コールエンジェル」や付属オーケストラ「ジュネス」の卒団生の受け皿として芸術学校がつくり育ててきた団体です。
太田市に今求められるのは、2001年の表彰受賞時に立ち返り、芸術学校の事業を後退・縮小から拡大・推進へと舵を切り替えることです。そのためには、改悪されたコールエンジェルの規定を元に戻し、切り離された大人の三団体を元の事実上の付属団体に戻すことが不可欠です。
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