福岡資麿(たかまろ)厚労相は6日の衆院厚労委員会で、資格確認書の一律交付について「最後は自治体の判断」と答弁しました。自治体が国民健康保険(国保)の加入者全員に交付することを事実上容認したことになります。
この問題を報じた東京新聞(2025年6月7日付ウェブNews=06時00分)、全国保険医団体連合会(保団連)ホームページの記事を後段に掲載しています。
「資格情報のお知らせ」だけでは受診できない
太田市は、マイナ保険証のある人には今年7月半ば頃に「資格情報のお知らせ」を郵送するとされています。ところが「資格情報のお知らせ」だけでは受診できないので、マイナ保険証も必要になります。
全員に資格確認書の郵送を
マイナ保険証(マイナカード)の暗唱番号の更新を忘れてしまっている人がいたり、医療機関の端末でのマイナ保険証の読み取りに何らかの不具合が出てしまうケースもありうることから、加入者全員に保険証に代わる資格確認書を交付(郵送)することが必要になります。
世田谷区・渋谷区は、国保加入者全員に「資格確認書」を交付
世田谷区や渋谷区などは、国保加入者全員への「資格確認書」の交付を決めています。
渋谷区の国民健康保険課 安心して受診できるように
渋谷区の国民健康保険課長は、マイナ保険証の有無に関係なく資格確認書の送付を決めたことについて、私の問い合わせに次のように答えました。
渋谷区 国民健康保険課長
マイナ保険証の読み取り端末のトラブルや、レアケースかもしれませんが停電時に読み取り端末が使えなくなることも想定しました。
資格確認書のいっせい更新時(7月)にマイナ保険証のある人から資格確認書の交付申請が増えた場合、窓口が混雑し交付が遅れてしまわないように、 安心して受診できるように総合的に考えました。
紙の保険証の存続こそ
最も求められるのは紙の保険証を残すことですが、当面はまずマイナ保険証のある人にも「資格確認書」を郵送することが重要です。
社会保険や後期高齢者医療保険でも同様ですが、まずは太田市の国民健康保険の加入者全員に「資格確認書」を郵送するよう求めます。
マイナ保険証のない人には「資格確認書」を郵送
なお太田市では、マイナ保険証のない人には保険証に代わる「資格確認書」を交付します。現在の保険証と同様に医療機関などの窓口で提示することで引き続き保険診療を受けることができます。資格確認書の一斉送付は今年7月頃の予定とされます。
資料
太田市と世田谷区、渋谷区の違いがわかる資料です。世田谷区や渋谷区のホームページには、マイナ保険証の保有の有無にかかわらず、今持っている保険証や資格確認書の有効期限が切れるまでに国民健康保険の資格確認書を一斉に郵送すると掲載されています。
