ホルムズ海峡封鎖 中小業者の緊急事態打開を求める請願 共産党以外が不採択

討論 2026年9月議会

 太田市9月議会最終日の29日、東毛民主商工会から提出された、「ホルムズ海峡封鎖等の影響によって、今も解消されない中小業者の緊急事態を打開するための施策を求める請願」は、私以外の議員によって不採択とされました。

 私が行った賛成討論の概要は次の通りです。

ホルムズ危機 中小業者の緊急事態打開を求める請願
目次

三重苦

 本請願は、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を発端にしたホルムズ海峡の機能不全が、日本の中小業者に「コスト高・物資不足・価格転嫁の難しさ」の三重苦をもたらし、経営を大きく揺るがしていることから提出されたものです。

 ホルムズ危機は今も出口が見えない緊迫した事態が続いており、燃料費や輸送費の急騰は、運輸業や建設業の採算を直接悪化させています。また、石油化学原料(ナフサ)の不足により、プラスチック、梱包資材、塗料などの調達が停滞し、製造業では操業率低下の危機に直面しています。

 さらに、大企業に比べて価格交渉力が弱い中小業者は、コスト上昇分を十分に価格転嫁できず、利益が削られて資金繰りに窮する事例が増加しています。

 燃油・資材の高騰だけでなく、供給不足を招いていることが、多くの中小業者を倒産・廃業に追い込んだかつてのオイルショック時やコロナ禍とは異質で深刻な影響を及ぼしています。

仕事があっても、資材がなくて受注できない

 複数の建設関連業者からは、1,000万円、あるいは2,000万円の仕事の引き合いが入ってはいるものの、資材が入らず仕事に着手できないという声が届いています。

 個人の経営努力だけでは困難を打開できない事態に直面しており、多くの中小企業・小規模事業者は、今も解消されない緊急事態のもとで不安を募らせながらも、資金繰りや雇用を維持する方策を必死で模索しています。

 本請願は、こうした事態を受けて、重点支援地方交付金を活用して、電気・ガス代、資材の高騰に対し、負担を軽減する助成制度など直接支援策を実施すること、工場・家賃リース料などの固定費補助を行うこと、既往債務の返済凍結、長期据え置きの借り換え制度をはじめ、保証協会の100%保証付き新規融資など自治体独自の制度融資を設けること、金利・保証料補給を行う制度を実施するなど資金繰り支援を強めること、地方税や国民健康保険税の納付を猶予・免除する特例制度を実施することなどを市に求めています。

 さらに、市がそうした対策を実施するための財源措置を国に求めながら、国として、コロナ禍に実施された「持続化給付金」や「家賃支援給付金」のような支援策を求めているものです。

8月の倒産件数 3カ月連続で前年を上回り

 帝国データバンクの倒産集計では、8月の倒産件数は、3カ月連続で前年を上回り、『サービス業』『建設業』の倒産が目立つとされます。

 倒産件数は827件(前年同月751件、10.1%増)となり、3カ月連続で前年を上回った。8月としては2012年(851件)以来14年ぶりに800件を上回った。2026年1-8月の累計は7199件となり、前年同期(6710件)を489件・7.3%上回った。このペースで推移すると、2026年は2年連続の年1万件超えが見込まれるとされます。

 「物価高倒産」は85件判明し、9カ月連続で前年を上回ったともされます。「ゼロゼロ(コロナ)融資後倒産」は47件判明し、6カ月ぶりに前年を上回ったともされています。

 さらに『不況型倒産』は667件と、全体の8割を占めており、「物価高倒産」は、85件(前年同月76件、11.8%増)判明し、9カ月連続で前年を上回りました。2026年1~8月の累計は762件となり、前年同期(615件)から147件・23.9%増加。業種別にみると、『小売業』が25件で最多、『建設業』が19件で続きました。要因別にみると、「原材料(価格の高騰)」によるものが44件で最多、「人件費」が18件で続いたとされています。

 こうした現状を考えるなら、本請願はどこからどう考えても、採択されて当然のものであることを強く指摘して賛成討論を終わります。

バナー ホルムズ危機 中小業者の緊急事態打開を求める請願 2026年9月議会

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次