EV補助より広範な市民や業者への物価高対策を

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貯金は90億円

 6月議会の一般質問では、市が6月補正予算として計上したEV(電気自動車)購入補助6,500万円をやめて、2026年度末で90億円が見込まれる市の貯金(財政調整基金)も活用して、広範な市民や業者への物価高対策を実行するよう市長に迫りました。

2026年6月議会 一般質問

太田市6月議会 配信ページ
 水野正己の一般質問

2026年度 物価高対策 
子どものいない世帯、年金生活者、個人業者向けはなし

 質問では、市の2026年度の物価高対策が企業への経営改善支援補助、農家、医療機関、福祉事業所への物価高対策だけであり、小規模業者への直接給付・補助がないことを指摘。子育て支援は10月からの0~2歳の市民税課税世帯の保育2分の1軽減など前進するものの、子育てが終わった世帯、子どものいない世帯、年金生活者、個人業者など広範な市民への物価高対策が必要と迫りました。

 市長は、昨年度は地域デジタル通貨「OTACO」で1人5,000円給付や20%プレミアムを実施し、今年度は企業への経営改善支援補助、農家、医療機関、福祉事業所への物価高対策を実施するが、今後は国の交付金を活用しての対策を検討すると答えました。

国の補正予算3兆円 
予備費積み上げに過ぎず、電気・ガス料金支援のほか具体策なし

市のEV補助6,500万円は大企業支援

スバルEV20万円×300台+他社EV5万円×100台=6,500万円補助

 さらに質問では、今回の国の補正予算3兆円は予備費の積み上げに過ぎず、電気・ガス料金支援の他に具体策がないことを指摘。市が6月補正予算として計上したEV購入補助6,500万円は、スバル製EVに1台20万円の補助×300台分+他社製EVに1台5万円×100台分の補助で、総額6,500万円の補助となることを指摘しました。

トリクルダウンの効果はわずか

 EVが売れれば下請・関連業者にも何らかの恩恵が滴り落ちるトリクルダウンの効果があると言っても、自民党政治によるこの間の大企業応援の経済政策によるトリクルダウンの効果がわずかであることは、この間の実体経済が証明していること、今回のEV購入補助はスバルなど大企業支援でしかないことを強調。体力のない中小企業支援、その中小企業の売り上げの下支えとなる消費者の購買力を落とさない、市民の家計をあたためる物価高対策が重要と求めました。

 市長は、県のEV補助(1台50万円、補助総額2億円)が申請初日に終わってしまったことから、市が緊急に貯金である財政調整基金を活用して補助を行うことにしたと答弁。今年度は、物価高対策として、企業への経営改善支援補助、農家、医療機関、福祉事業所への補助を実施しており、現在は企業訪問を実施中で、企業の声を聞きながら、市民や議員の声も聞きながら、プラスアルファの物価高対策を検討すると答えました。

全商連調査 ホルムズ危機の影響 「ある」「今後ありそう」は9割以上

 質問ではさらに、全国商工団体連合会が今年3月27日〜4月20日、4月21日~5月7日と二度に渡り実施した緊急アンケート結果を紹介。ホルムズ危機による影響について、「影響がある」、「今後ありそう」という回答を合わせると9割以上。「影響がある」、「今後ありそう」と回答した業者は、3月27日〜4月20日より、4月21日~5月7日の2度目のアンケートで増加しています。そしてアンケートの回答では、求められる必要な支援策は直接給付、例えば機械のリース代、家賃・借地料の補助、税の納付猶予•減免を求める回答が圧倒的多数。物価高対策は国の責任ではあるものの、市が国任せというわけにいかないのは言うまでもなく、こうした業者の声に応えることが求められると力説しました。

 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃・イラン戦闘終結の合意がされたのは前向きな変化で歓迎するものですが、国連憲章と国際法に基づき問題の最終解決につながるかどうかが問われています。しかしそうは言っても、アメリカもイスラエルもこれまで停戦合意の後に攻撃を行った事実があります。タンカーがホルムズ海峡を航行できるようになっても、日本に着くまでに20日以上かかります。楽観できない状況であり、戦闘が終結しても直ちに物価高が解消されるわけではないことも念頭に置かなければならないとしてきしました。

エンジンオイル 
ガソリン用は次の入荷予定がたたない ディーゼル用は店頭にない

塗料・クロスも調達のめどがたたない

 質問では、オイルの次の入荷予定が立たないという自動車・バイク販売店・用品店の声も紹介。ガソリンエンジン用オイルもですが、ディーゼルエンジン用オイルはすでに店頭になく、次の入荷予定がたたない業者もあること、塗料や内装に使うクロスなど必要な資材の調達のめどが立たない、調達できてもその価格がこの数カ月で2倍近く跳ね上がったという業者の声も紹介しました。

物価高騰分を転嫁できない 最賃引き上げなら賃上げ支援を

 さらに質問では、物価高による原材料の高騰を売り上げ単価、下請単価、小売単価に転嫁しきれないという業者の声も紹介。最賃引き上げは重要でも、物価高騰の影響もあり、賃上げが経営を圧迫しているという業者の声も紹介して、直接給付・補助の実施、賃上げ支援の再開こそが、最大の経営改善支援になり、それが中小業者の経営支援になると強調したうえで、6月補正予算その2として、EV補助をやめて、その財源プラスアルファで追加の物価高対策を行うことが求められると迫りました。

 市長は、今回も経済産業副大臣に会い、ナフサなどの目詰まり解消も含めて物価高対策を求めていると答弁。市としての物価高対策は、どうしても国や県の交付金、補助金を使い連携して考える必要があるが、国が電気・ガス料金支援として7月から9月の3カ月で5,000円の負担軽減を行うと聞いているとして、今後の追加の物価高対策は緊張感をもって有効な対策を考えると答えました。

賃上げ支援の再開を

 業者への直接補助とあわせて、市が昨年度だけで終了した賃上げ支援の再開も求められます。質問では、昨年度に賃上げ支援を実施した館林市を参考に再開するよう要求。市の昨年度の賃上げ支援は予算の5割しか使われませんでした。それは、

 館林市は、今年度は太田市と同様に賃上げ支援を行わないとされますが、昨年度の館林の賃上げ支援は、県の5%賃上げという条件を満たさない賃上げも支援・補助の対象としていた。県も今年度は昨年度より使い勝手のよい賃上げ支援に改善して実施しているが、太田市も昨年度の館林、今年度の県を見習い、改善したうえで賃上げ支援を行うよう求めました。

 市長は、小業者の苦しさは十分認識していると答えながら、直接給付や補助の支援、賃上げ支援が終わった後の人件費が経営に与える影響も考えると、賃上げだけの支援は慎重に考える必要があると答弁。引き続き、国や県の動向も注視しながら業者のニーズに応じた適切な経営支援を考えると答えました。

賃上げ支援 予算5割が使われず

 昨年度の市の賃上げ支援で予算が5割近く残ってしまったのは、使いたくても使えなかった制度だったことになります。来年度も賃上げ支援があるかどうかが不安で、賃上げ支援に申請しなかった業者もいます。質問ではそれらの点も指摘。賃上げ支援は継続することが重要で、市の予算が残ってしまった以上、その要因を十二分に検証し、使い勝手を改善したうえでの再開が求められると強調しました。

 市長は、事業の検証と改善は重要として、現在実施している企業訪問で聞き取りをしながら今後の対策を考えると答えました。

水道基本料の無料化を

 質問ではまた、子育てが終わった世帯、子どものいない世帯、年金生活者、個人業者など広範な市民への具体的な追加の物価高対策として、全国で広がり、県内6市でも実施している水道基本料の無料化を要求。水道は東部水道企業団によるものであることから、基本料相当の給付に市も踏み出すよう求めました。

 市長は、電気・ガス料金支援や消費税減税、給付付き定額減税を国が議論していると答弁。追加の物価高対策はそうした国の動向もよく見て考えると答えました。

市外の人も買えるOTACO 全市民対象の広範な物価高対策を

 質問では、市外の人も買えるOTACO(デジタル地域通貨)の矛盾も指摘。最初のOTACOプレミアムキャンペーンでは、市産業政策課がOTACOを買った人のデータを住民基本台帳データ(住基データ)と突合して市外の人が買えないようにしていましたが、事務負担が多大になることから、その後は市外の人が買えないようにする住基データとの突合は行っておらず、市外の人がOTACOの購入に殺到するではそうした矛盾も残っていることを指摘しました。そのうえで、そうした矛盾を解消するためには住基データとの突合が必要になるとして強調。この間OTACOを全市民が買えなかったという問題もあり、それらの問題、課題を解消する物価高対策を考えれば、水道基本料相当の給付のための事務作業の増加は避けて通れないことになるとして、広範な全市民対象の物価高対策を求めました。

 市長はOTACOについて、利用実態も考えて今後の対策を考えると答えました。

2026年6月議会 一般質問

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