2010年度決算‐市民サービス後退と負担増をもたらしながら、基金は10億円増やして50億円に

決算委員として審議し反対討論
本会議では渋沢議員が反対討論

  9月議会では太田市の2010年度決算が審議されました。

  一般会計、国保、介護保険、住宅新築資金貸付、後期高齢医療、老人保健(08年度から後期高齢者医療制度に変更。10年度は清算のための最終年度)、八王子山墓園、藪塚老健施設、水道、下水道の各会計決算が可決されました。

  各会計決算の歳入総額は1115億円、歳出総額は1074億円、歳入歳出の差引総額は41億円となりました。

  日本共産党は、一般会計、国保、後期高齢医療、介護保険、水道、下水道の各会計決算にたいして、決算委員会では私が、本会議では渋沢ゆきこ議員が討論を行い、その問題を指摘し反対(いずれも賛成多数で可決)しました。

  その他の決算には賛成(いずれも賛成全員で可決)しました。

  私の決算委員会での質問や討論、渋沢議員の本会議での討論で指摘した2010年度決算の問題点をお伝えします。

行政センター
休日・夜間の警備員廃止

  2010年度は行政センターの休日・夜間の警備員・管理人の配置を廃止。

  利用者からは、「昼間のうちにカギを借りることができない」「警備員・管理人がいないもとで、利用中に、万が一事故が起こった際のことを考えると不安がつきまとう」という声が寄せられています。

公共バス削減

  10年度から導入されたおうかがい市バスは評価できますが、同時に路線バスは11路線のうち9路線を廃止しています。

長寿祝金削減

  この間の高齢者への増税と社会保障の負担増は深刻のものであり、高齢者のささやかな楽しみを奪うことになる削減は、認めがたいものです。

学校耐震化を推進

  10年度末で小中学校の耐震化率を83・5%まで進めたことは、大いに評価できるところです。

太田国際貨物ターミナル

  10年度は㈱太田国際貨物ターミナルから市有地貸付料として200万円の地代を徴収しています。

  しかし同社の用地拡大には4億8千万円の税金を投入しています。

東日本大震災への対策

  今年3月11日に発生した東日本大震災では、被害を受けた住宅の屋根に対する修繕費補助を、大震災の2日後に決定。

  その補助金総額が2億円を超えたことは積極的に評価できます。

財政調整基金

  太田市の財政調整基金は、10年度に10億円を積み増し年度末で50億円になりました。

  しかし10年度は、様々な市民サービスと負担増がもたらされました。

  国保、介護、後期高齢者医療制度や障がい者自立支援法による1割の応益負担、雇用や中小企業を守る手立ても不十分です。

  こうしたもとでの10億円の基金の積み増しは税金の使い方が問われるものです。

国保会計

  10年度は藪塚本町国民健康保険診療所を廃止し、さらに国保税を統一。

  旧3町の資産をもたない世帯に値上げをもたらし、旧太田市でも、値上げとなる世帯(40歳以上65歳未満で資産をもたない世帯)が生まれています。

  値上げの結果、10億円もの黒字を計上しました。

後期高齢医療会計

  高齢者の負担軽減と必要な医療の確保という点で不十分さを残したままでした。

介護保険会計

  基金残高を9億5千万円としながら、負担の重い保険料を引き下げず、特養ホームの増設計画も未達成でした。

水道会計

  10年度は水道事業の包括業務委託の4年目。
  市民のいのちにかかわる水道水を安全に、安定的に継続して供給するという水道事業の性格を考えても、本市による完全な直営に戻すことが求められています。

下水道会計

  10年度は世帯全体の36%、7万6千人を対象に、1世帯あたり年間で推計4千円の下水道料金値上げが行われました。

人件費削減
地域経済にも打撃

  10年度は課長補佐以上で10%、係長以下で5%の管理職手当が削減されました。

  臨時・嘱託職員の勤務時間を1日7時間45分(09年度)から6時間(10年度)に短縮したことによる賃金削減と合わせ、推計で合計1億円5千万円もの給与・賃金が削減されました。

  こうした賃金削減は、職員の生活設計を大きく狂わせることはもちろん、購買力の減退にもつながり、地域経済にも大きな打撃を与えるものです。

市議団ニュース水野版/No3/2011年10月23日

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